不眠
眠れない夜にお悩みの患者さまへ:不眠症の原因・診断・治療について
「最近よく眠れない」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く起きてしまう」といった睡眠の悩みを抱えていらっしゃいませんか?このような不眠の症状は、多くの方が経験されるものですが、長く続くと日常生活や健康に大きな影響を与えることがあります。
当クリニックでは、患者さまの不眠症状に対して適切な診断と治療を行っております。まずは不眠症について正しく理解し、改善への第一歩を踏み出しましょう。
不眠症とは
不眠症は、以下のような睡眠の問題が続く状態を指します:
- 寝つきが悪い(入眠困難)
- 夜中に目が覚めてしまう(中途覚醒)
- 早朝に起きて眠れない(早朝覚醒)
- 熟睡感がない(熟眠障害)
これらの症状に加えて、日中に「強い眠気」「疲労感」「集中力の低下」「気分の落ち込み」などが現れ、生活に支障をきたすことが特徴です。
診断の目安として、不眠が週3回以上起こり、それが3か月以上続いている場合に慢性不眠症と判断されることがあります。
よくある原因
不眠症の原因は一つではなく、複数の要因が重なって起こることが多いです:
ストレス・心理的要因
仕事や人間関係、家庭の悩みなどで頭が休まらず、考えがぐるぐる回って眠れなくなります。「眠れないこと」への不安が更なる悪循環を生むこともあります。
生活習慣の乱れ
- 不規則な就寝・起床時間
- 就寝前のスマートフォンやテレビ
- カフェイン、アルコール、タバコの摂取
- 寝室の環境(明るさ、騒音、温度)
身体的な病気
- 慢性的な痛み
- 呼吸器の病気(睡眠時無呼吸症候群など)
- 頻尿やかゆみ
- ホルモンバランスの変化
- 服用中のお薬の副作用
その他の要因
- 加齢による睡眠の変化
- うつ病や不安障害などの精神的な病気
当クリニックでの診断の流れ
1. 詳しい問診
- 睡眠パターンの確認(就寝・起床時間、症状の頻度)
- 日中への影響の程度
- 生活習慣やストレス状況
- 現在服用中のお薬
- 既往歴や家族歴
2. 睡眠日誌の記録
ご自宅で1〜2週間、睡眠の状況を記録していただきます。これにより客観的な睡眠パターンを把握できます。
3. 身体的検査
必要に応じて血液検査や他の検査を行い、身体的な病気が隠れていないかを確認します。
4. 総合的な診断
これらの情報を総合して、不眠症の診断と適切な治療方針を決定いたします。
治療方法
非薬物療法(第一選択)
当クリニックでは、まず薬に頼らない治療法をおすすめしています:
認知行動療法
- 睡眠に対する誤った思い込みを正す
- 不安な考え方を現実的な見方に変える
- リラクゼーション法の習得
睡眠習慣の改善
- 刺激制御法:寝室は眠る場所と認識させる
- 睡眠制限法:寝床にいる時間を適切に調整する
- 規則正しい生活リズムの確立
生活習慣の改善指導
おすすめする生活習慣
- 毎日同じ時間に起床し、朝日を浴びる
- 就寝2〜3時間前からスマートフォンやテレビを控える
- 寝室を暗く、静かで快適な温度に保つ
- カフェインやアルコールは夕方以降控える
- 適度な運動を日中に取り入れる
- 昼寝は30分以内に制限する
薬物療法
生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合、お薬による治療も検討いたします:
使用するお薬の種類
- ベンゾジアゼピン系睡眠薬
- 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
- オレキシン受容体拮抗薬
- メラトニン受容体作動薬
- 漢方薬
お薬使用の注意点
- 原則として短期間の使用
- 依存や副作用のリスクを十分説明
- 定期的な効果判定と調整
- 生活習慣改善と並行して実施
ご自宅でできる改善のステップ
Step 1:現状把握
睡眠日誌をつけて、ご自身の睡眠パターンを客観視してください。
Step 2:生活リズムの調整
起床時間を固定し、朝日を浴びることから始めましょう。
Step 3:就寝環境の整備
寝室を暗く、静かで快適な環境に整えてください。
Step 4:刺激物の調整
午後以降のカフェインやアルコールを控えめにしましょう。
Step 5:リラックスルーティンの確立
就寝前のリラックスできる習慣を作りましょう(ぬるめの入浴、軽いストレッチなど)。
こんな症状があれば早めにご相談ください
- 不眠が3か月以上続いている
- 週に3回以上眠れない日がある
- 日中の疲労感や集中力低下が強い
- 気分の落ち込みが激しい
- 身体の不調(痛み、呼吸困難、頻尿など)がある
- お薬やアルコールに頼ることが増えている
受診時にお持ちいただくもの
- 睡眠日誌(可能であれば1〜2週間分)
- 現在服用中のお薬の一覧(お薬手帳)
- 生活習慣に関するメモ(就寝・起床時間、カフェインやアルコールの摂取状況など)
当クリニックでの治療の特徴
私たちは患者さまお一人おひとりの生活スタイルや症状に合わせた、個別性の高い治療を心がけております。お薬だけに頼るのではなく、根本的な改善を目指して、生活習慣の見直しや認知行動療法的なアプローチを重視しています。
また、依存性の少ない新しいタイプのお薬も積極的に取り入れ、安全で効果的な治療をご提供いたします。
最後に
不眠症は「気持ちの問題」「我慢すべきもの」ではありません。適切な治療により多くの場合改善が可能です。一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
良い睡眠は健康的な生活の基盤です。私たちと一緒に、質の良い眠りを取り戻しましょう。
ご予約・お問い合わせ
不眠でお悩みの方は、まずはお電話でご相談ください。初診の際は、十分にお時間をいただいてお話を伺います。

片山クリニック
院長 矢島 秀教
- 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本医師会認定産業医
