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肥満に関するよくある質問(FAQ)

肥満・肥満症についてのよくある質問と回答集 ― あなたの疑問をクリアにします

以下は、肥満・肥満症について患者さんや一般の方向けによく尋ねられる質問と、それに対する回答です。

Q1. 肥満って何ですか?「肥満」と「肥満症」はどう違うの?

A: 肥満とは、体に脂肪が過剰に蓄積した状態で、体重が標準を超えていることを指します。通常、身長と体重から計算するBMI(Body Mass Index)という指数を指標とします。日本ではBMIが25以上を「肥満」と定義しています。

一方、「肥満症」は、単に体重や脂肪が多いという状態を超えて、健康に害を及ぼす合併症(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)がすでにあるか、起こりやすい状態であると判断されるものです。合併症がある場合や、内臓脂肪の蓄積が著しい場合などがその対象になります。減量や治療が医学的に必要とされる状態を指します。

Q2. BMIって何?どれくらいだと肥満?日本と世界で違いはありますか?

A: BMI(ボディ・マス・インデックス)は、体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))で計算される指数です。体格を簡易に評価する指標です。

日本ではBMI25以上を「肥満」とする基準が一般的です。

世界保健機関(WHO)の基準では、BMI25以上を「過体重 (overweight)」、30以上を「肥満 (obesity)」とすることがあります。

ただし、BMIだけでは筋肉量が多い人や骨格の違い、内臓脂肪量などが反映されないことがあるため、体脂肪率や腹囲(ウエスト)などの指標もあわせてみることが望ましいです。

Q3. 肥満・肥満症になる原因は何ですか?

A: 肥満の原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っています。主なものには以下があります:

エネルギー収支のアンバランス 摂取カロリー(食べ物など)>消費カロリー(基礎代謝、運動など)となると、余ったエネルギーが脂肪として体に蓄積されます。

食習慣 高カロリー食品、脂質の多い食品の過剰な摂取、間食や夜食、早食い、偏った食事など。

運動不足 歩く・立つ・家事などの身体活動が少ない、座っている時間が長いなど。

遺伝的・生理的要因 代謝の個人差、遺伝、年齢、性別、内分泌(ホルモン)障害など。

環境・社会的要因 ストレス、睡眠不足、夜勤や生活リズムの乱れ、食品の入手しやすさ、都市化など。

Q4. 肥満になるとどのような健康リスクがありますか?

A: 肥満は様々な合併症やリスクを高めます。代表例を以下に挙げます:

  • 糖尿病(特に2型糖尿病)
  • 高血圧、脂質異常症(高コレステロール・中性脂肪異常)
  • 心血管疾患(心臓病、脳卒中など)
  • 睡眠時無呼吸症候群などの呼吸障害
  • 関節への負担(特に膝・腰など)
  • 肝臓の脂肪化(脂肪肝)、胆石、胆のう疾患など
  • 生殖や月経異常、妊娠・出産における問題
  • がんのリスク上昇なども指摘されています

Q5. 肥満・肥満症を予防するにはどうしたらいいですか?

A: 予防のためには日常生活で続けられる工夫が重要です。以下のようなことが効果的です:

食事: バランスの良い食事を心がけ、野菜・果物・たんぱく質を適量、脂質と糖質を過剰にとらないようにする。ゆっくりよく噛んで食べる。食事の回数・時間を整える。

運動・身体活動: 日常生活で体を動かす機会を増やす(歩く、階段を使うなど)、定期的な運動を取り入れる。

睡眠・休息の改善: 十分な睡眠をとる、睡眠リズムを整えること。

ストレスマネジメント: ストレス過多になると過食や脂質のある食の欲求が増えることがあります。

環境整備: 調理しやすい食材を家に備える、間食を控えやすくする、歩きやすい環境などを整える。

Q6. 肥満症かどうか、自分でどう見分けられますか?いつ医療機関を受診すべきですか?

A: 以下のような場合は「肥満症」の可能性があり、医療機関を受診することを考えるとよいでしょう:

  • BMIが25以上あり、かつ高血糖・高血圧・脂質異常・脂肪肝などの合併症があるか、リスクが高いと指摘されている
  • 腹囲(ウエスト)が基準を超えており、内臓脂肪が多いことが示唆される
  • 見た目ではそれほど太っていなくても、血液検査で異常が見られる、または呼吸障害や睡眠障害など、肥満に関連しそうな症状が出てきている
  • 減量しようとしても生活習慣改善だけでは難しい、または健康状態が悪化してきていると感じる

まずは、当院までご相談ください。

Q7. 肥満症の治療にはどんな方法がありますか?薬や手術は使われますか?

A: 肥満症の治療には段階があります。患者さんの状態・合併症の有無などによって適切な方法が選ばれます。

生活習慣の改善(食事療法・運動療法・行動療法): まずはこれが基本です。食事の内容・量・タイミングを改善し、定期的な運動を取り入れる。ストレス管理や睡眠の改善なども含みます。

薬物療法: 生活習慣療法で十分な減量が得られない場合、医師の判断で薬を使うことがありますが、薬だけで完全に痩せるものではありません。あくまで補助的な役割です。

外科的治療(手術): 高度肥満で他の方法では十分な成果が得られない場合に考慮されます。術後の食事管理や生活習慣の維持が成功に大きく影響します。

Q8. 減量目標ってどれくらい設定するのが適切ですか?

A: 減量目標は一律ではなく、個人の健康状態、BMIの値、合併症の有無、生活背景などによって決まりますが、一般的な目安があります:

  • 肥満症(BMI35未満)の場合: 現体重の 3〜5%減 をまずの目標とするケースが多い
  • 高度肥満症(BMI35以上など): 5〜10%程度の減量を目指すことが多い

 減量が進めば、より大きな改善が期待できますが、無理のないペースで継続できることが重要です。急激な減量はリバウンドや体調不良のリスクがあります。

Q9. 減量後にリバウンドしないようにするにはどうしたらいいですか?

A: 減量した後に体重が戻らないようにするためには、以下のポイントが大切です。

  • 減量中だけでなく、その後の体重維持期も生活習慣を継続すること(運動・食事・睡眠・ストレス管理など)
  • 減量は、無理なく徐々に行う。急激な食事制限や過度な運動は続かないことが多いため、持続可能な方法を選ぶ
  • 定期的に体重・体脂肪・腹囲などをチェックして、少しずつ増えてきたら早めに修正する
  • 行動変容(習慣化)を取り入れる。食べる時間・運動の時間などをスケジュールに組み込む
  • 必要であれば、医療機関のサポートを受ける(肥満外来など)ことでモチベーション維持や専門的助言をもらう

 

用語解説・補足

 内臓脂肪型肥満: お腹の中の脂肪(臓器のまわりに付く脂肪)が多い状態で、皮下脂肪型肥満よりも心血管疾患や糖尿病などのリスクが高くなります。

 高度肥満症: BMIがかなり高く(一般に35以上など)、健康障害が強く出ていたり、生活への支障が大きいなど、より集中した治療を要する肥満症の状態。

片山クリニック
院長 矢島 秀教

  • 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本医師会認定産業医

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