【大人のMRワクチン】子どもの頃に1回打っていれば大丈夫?抗体検査は必要?
最近、「大人になってからMRワクチンを打った方がよいですか?」というご相談が増えています。接種歴や年齢、生活環境によって考え方が異なりますので、わかりやすく解説します。
MRワクチンとは?
MRワクチンは、麻しん(Measles)と風しん(Rubella)を同時に予防できる混合ワクチンです。
現在の日本では、子どもの定期接種として2回接種が行われています。しかし現在の成人世代では、過去の制度の違いから「1回のみ接種」という方が少なくありません。
子どもの頃に1回接種していれば大丈夫?
1回接種でも、ある程度の予防効果は期待できます。ただし、麻しんワクチンは1回だけでは十分な免疫がつかない方が一部いるため、現在は2回接種が標準とされています。
特に以下に当てはまる方は、追加接種を検討することがあります。
- 接種歴が1回のみ、または母子手帳で2回接種が確認できない
- 医療・介護・保育・教育関係のお仕事をされている
- 海外渡航の予定がある
- 妊婦さんと接する機会が多い
「1回しか打っていない=すぐに危険」というわけではありません。「より確実な予防のために2回接種が望ましい」という考え方です。日常生活の中で過度に心配する必要はありません。
抗体検査は必要ですか?
抗体検査とは、「現在どのくらいの免疫があるか」を調べる血液検査です。ただし、すべての方に必須というわけではありません。
次のような場合に検討します。
- 接種歴が不明、または母子手帳が見つからない
- 職場などで免疫状況の確認が求められる
- 妊娠前に風しんの抗体を確認したい
「1回接種済みで、2回目を追加しておきたい」という場合は、抗体検査を行わずそのまま追加接種を選ぶケースもよくあります。すでに免疫がある方が追加接種を受けても、通常は大きな問題になりません。
どちらの選択も可能です。
- 抗体検査をしてから接種を検討する
- 検査を行わず、追加接種を先に受ける
迷われる場合は、年齢・接種歴・生活環境をふまえてご相談ください。
妊娠を考えている方へ
風しんは、妊娠初期に感染すると赤ちゃんに影響(先天性風しん症候群)を及ぼすことがある感染症です。
妊娠を希望される女性には、風しん抗体の確認をお勧めする場合があります。パートナーや同居家族へのワクチン接種が勧められることもあります。
⚠ 注意:MRワクチンは生ワクチンのため、妊娠中には接種できません。妊娠を考えている場合は、妊娠前に早めにご相談ください。
まとめ
- 成人世代では、1回のみ接種の方が珍しくない
- 現在は2回接種が標準
- 抗体検査は必須ではないが、状況に応じて検討する
- 接種歴が不明な場合は、検査または追加接種を検討する
「何回接種したかわからない」という方は、まず母子手帳で接種歴を確認してみてください。不明な場合はお気軽にご相談ください。
必要以上に不安になる必要はありませんが、将来の安心のために、一度確認しておくことをお勧めします。

片山クリニック
院長 矢島 秀教
- 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本医師会認定産業医
