大人のおたふくかぜワクチン接種について:知っておくべき3つのポイント
大人のおたふくかぜワクチン接種について、押さえておくべき重要なポイントを分かりやすく解説します。
1. 承認された用法は「1回接種」
おたふくかぜワクチンは、薬事承認上の用法として1回接種が認められています。これが正式な承認内容であり、基本的な接種回数となります。
2. 接種歴不明の場合:承認と推奨のギャップに注意
「子どもの頃に接種したかどうか覚えていない」という方は少なくありません。このような接種歴が不明な場合、対応には注意が必要です。
承認上は1回接種となっていますが、日本小児科学会などの専門学会は、確実な予防効果を得るために2回接種を推奨しています。過去に1回接種した記録がある方や、接種歴が不明な方でも、追加の接種を検討する価値があります。
2回目を接種する場合は、1回目から最短でも4週間以上の間隔をあけることが必要です。医師と相談の上、ご自身の状況に合わせて判断しましょう。
3. 接種できない方(禁忌)
以下に該当する方は、おたふくかぜワクチンを接種することができません。
免疫不全状態にある方
- 免疫抑制剤を使用している方
- 高用量のステロイドを服用している方
- HIV感染者
- その他、免疫機能が低下している方
生ワクチンは弱毒化したウイルスを使用しているため、免疫不全の状態では重篤な副反応のリスクがあります。
妊娠中の方
妊婦への接種は禁忌です。また、妊娠する可能性がある女性は、接種前約1ヶ月間、および接種後2ヶ月間の避妊が必要となります。
まとめ
おたふくかぜワクチンの接種を検討する際は、以下の3点を確認しましょう。
- 承認された用法は1回接種であること
- 接種歴不明の場合、承認上は1回だが専門学会は2回接種を推奨していること(最短4週間以上の間隔)
- 禁忌として、免疫不全状態の人(免疫抑制剤・高用量ステロイド使用者、HIV感染者など)と妊婦が該当すること
おたふくかぜワクチン接種 Q&A
Q1. 接種歴が不明な場合は、何回打てばいい?
A. 接種歴が不明な場合、薬事承認上は1回接種が基本となります。
ただし、日本小児科学会などの専門学会は、確実な予防効果を得るために2回接種を推奨しています。過去に接種したかどうかわからない場合でも、抗体検査をせずにワクチンを接種することは医学的に問題ないとされていますので、医師と相談の上、2回接種を検討することができます。
2回接種する場合は、1回目から最短でも4週間以上の間隔をあける必要があります。
Q2. 母子手帳で1回は打っているが、2回目の接種は必要?
A. 薬事承認上の用法は1回接種ですので、1回打っていれば承認された接種は完了しています。
しかし、専門学会の見解では、確実な予防のために2回接種が推奨されています。1回の接種では、時間の経過とともに免疫が低下する可能性があるためです。
特に以下のような方は、2回目の接種を検討する価値があります。
- 医療従事者など、感染リスクが高い環境にいる方
- 海外渡航を予定している方
- より確実な予防効果を求める方
2回目を接種する場合は、1回目から最短でも4週間以上の間隔をあけてください。医師と相談して判断しましょう。
Q3. おたふくかぜワクチンを打つ前には、ウイルス抗体価は測った方がいい?
A. 抗体検査は必須ではありません。
資料によれば、接種記録や罹患歴が不明な場合でも、抗体検査をせずにワクチンを接種することは医学的に問題ないとされています。
すでに免疫を持っている方が再度ワクチンを接種しても、安全性に問題はありません。抗体検査には時間と費用がかかりますので、検査を待たずに接種を進めることも選択肢の一つです。
ただし、以下のような場合は、抗体検査を検討する価値があるかもしれません。
- 過去におたふくかぜにかかったことが明らかな場合
- 費用面で抗体検査とワクチン接種を比較検討したい場合
- 職場や学校などで抗体価の証明が求められる場合

片山クリニック
院長 矢島 秀教
- 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本医師会認定産業医
