MRワクチンとは?はしか・風しんを防ぐ安全な予防法
今日は、お子さんをお持ちの方はもちろん、これから家族を持つことを考えている方にもぜひ知っていただきたい「MRワクチン」についてお話しします。
はしか・風しんってどんな病気?
はしか(麻しん)や風しん(三日はしか)は、どちらもウイルスが原因で起こる感染症です。どちらも一般的には発熱や全身の発疹などの症状を起こしますが、特に麻しんはとても感染力が強く、時に重い合併症を引き起こすことがあります。
また、風しんは妊娠初期の女性が感染すると、赤ちゃんに重大な影響を及ぼすことがあるため、予防がとても大切です。
そこで重要なのがMR(エムアール)ワクチンです。
MRワクチンって何?
MRワクチンとは、麻しん(Measles)と風しん(Rubella)に同時に効く混合ワクチンです。略して「MR」と呼ばれています。一つの注射で、2つの病気を同時に予防することができる優れものです。
日本では、1歳になったら1回目、そして小学校入学前に2回目の接種が定期予防接種として推奨されています。厚生労働省でもこのスケジュールが基本となっています。
なぜ予防が大切なの?
麻しん(はしか)の怖さ
麻しんは極めて感染力が強いウイルス性の病気で、免疫がない人が感染するとほぼ全員が発症します。感染すると高熱や咳、鼻水、結膜炎などが出て、その後に発疹が広がることが典型的です。
まれに肺炎や脳炎などの重い合併症が起こることがあり、死亡するケースも報告されています。空気感染するため、マスクでは完全に防げないのも特徴です。
風しん(三日はしか)と妊娠
風しんは麻しんに比べると症状は軽いことが多いですが、妊娠初期の女性が感染すると、赤ちゃんが「先天性風しん症候群」という重い障害を持って生まれるリスクが高くなります。
そのため、妊娠を希望する女性やそのパートナー、家族の予防が特に重要です。
MRワクチンの効果(抗体のつき方)
MRワクチンを接種すると、多くの人で麻しん・風しんに対する免疫がつきます。1回の接種でも高い効果が期待できますが、2回接種することでさらに抗体価が安定して高くなることがわかっています。
一般的に、2回接種すると麻しん・風しん両方で約97〜99%以上の人に十分な免疫ができると言われています。
接種のタイミング(日本の例)
日本では厚生労働省の定期接種として、次の2回が基本になります。
【1回目】 生後12か月〜24か月未満
【2回目】 小学校就学前年度(5歳〜7歳未満)
これらの時期にワクチンを受けることで、子どもたちがはしかや風しんから守られます。
副反応について
MRワクチンは安全性の高いワクチンですが、接種後に一時的な副反応が出ることがあります。これはワクチンが免疫を作っているサインでもあり、一般的には数日で治まります。
比較的よくあるもの
- 注射した部位の痛みや赤み
- 発熱
- 軽い発疹
重い副反応はごくまれですが、心配な症状が続く場合は医療機関に相談してください。
まとめ:大切な人を守るために
はしかや風しんは、感染すると誰にでも起こり得る病気ですが、MRワクチンを適切な時期に接種することで確実に防ぐことができます。
特に母子の健康を守るために、妊娠を希望する方やその周囲の人たちの接種も重要です。
安全で効果の高いMRワクチンを正しく受けて、あなたとあなたの大切な人を守りましょう。

片山クリニック
院長 矢島 秀教
- 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本医師会認定産業医
